ロシアは、大麻所持の疑いで別のアメリカ人を拘束した。有罪判決を受けた場合、最長10年の懲役刑が科される可能性がある。
トランプ政権が、ロシアでマリファナ所持で投獄されていた別のアメリカ人、マーク・フォーゲルの釈放につながった囚人交換を祝った数日後、ロシア連邦関税局は金曜日、K・バイヤーズという名の28歳の米国人を「大量の麻薬密輸」の容疑で逮捕したことを確認した。
大麻の具体的な形態については矛盾した報道がなされており、モスクワのヴヌコヴォ空港でバイヤーズ氏の荷物の中にカンナビノイド入りのマーマレードが見つかったために拘束されたとする報道もあれば、ロシア国営メディアは当該製品をCBDグミと表現しているものもある。
「2月7日、ヴヌコボの税関職員は、荷物の中にカンナビノイド入りのマーマレードを持っていた28歳の米国人を拘束した」とロシア税関当局は国営通信社TASSに語ったとCNNが報じた。
しかし、TASSは独自の通知で、このアメリカ人は「カンナビジオール[CBD]グミ」の所持で拘留されたと別途伝えた。
「この男性はイスタンブールから到着し、税関検査中にユーレカという名の探知犬が彼のスーツケースの一つに興味を示した」とTASSは伝えた。「検査の結果、警官はグミの入ったプラスチック瓶2つとジップパック1つを発見した。『化学分析の結果、カンナビノイド系の麻薬性物質が含まれていることが判明した』と税関は報告した。」
注目すべきことに、ロシアのメディアは「この男性は、米国の医師が旅行のためにグミを処方したと説明した」と認めた。
ロイター通信によると、容疑は500グラムの大麻が見つかったというものだが、その量に大麻に混ぜられていたとされるマーマレードが含まれているかどうかは不明だ。
モスクワの米国大使館はロイター通信に対し、「プライバシーの制限により、現時点では何もお伝えできない」と語った。
このニュースは、ペンシルバニア州で登録された大麻患者として合法的に入手した医療用マリファナをロシアで所持していたとして注目を集めたフォーゲル氏の釈放をトランプ政権が交渉した直後に発表された。
昨年、国務省がフォーゲル氏を不当に拘留していると認定する前に、外交上の地位の変更を求める声が繰り返し上がっていた。その中には、8月に10数名の議員がバイデン政権に送った書簡も含まれており、その中でフォーゲル氏がマリファナを利用できるのは「苦痛を和らげるために必要だった」と強調されていた。
昨年夏、数人のアメリカ人が釈放された歴史的な多国籍囚人交換の後 、両院議員は当時のアントニー・ブリンケン国務長官に書簡を送り、フォーゲル氏の投獄継続について「重大な懸念」を表明した。
議員らはまた、フォーゲル選手の状況は、アリゾナ州で医療用マリファナ患者として合法的に入手した大麻オイルの所持でロシアの刑務所に服役したが、 バイデン政権が交渉した以前の囚人交換の一環として釈放されたWNBA選手ブリトニー・グリナー選手の状況に似ていると指摘した 。
一方、ロシアは、国連を通じて 国際レベルで大麻政策の改革に特に強い反対姿勢を示しており 、カナダがマリファナを全国的に合法化したことを非難した。
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