Pharmaceutics誌に最近発表された研究によると、タイムのエッセンシャルオイルとカンナビノイドを組み合わせると、アトピー性皮膚炎、乾癬、ニキビなどの炎症性皮膚疾患の治療に役立つ可能性があることがわかりました。
リスボン大学の研究者たちは、チモール、リナロール、ユーカリプトール、α-テルピネオール、γ-テルピネン、テルピノレンといったテルペンを豊富に含む、タイム・マスチキナ(Thymus mastichina)のエッセンシャルオイルに注目しました。研究チームはテルペンを豊富に含む3種類の処方を開発し、単独およびカンナビジオール(CBD)とカンナビゲロール(CBG)のブレンドとの組み合わせで試験を行いました。
実験室試験では、テルペン製剤はフリーラジカルを減少させ、ヒトケラチノサイト細胞において安全であることが確認されました。炎症ストレス下において、テルペン製剤は炎症性遺伝子の発現も調節しました。テルペン画分単独でも中程度の抗炎症活性を示しましたが、CBDおよびCBGと組み合わせることで、その効果は顕著に高まりました。
動物実験もこれらの結果を裏付けました。急性皮膚炎のマウスモデルにおいて、ゲル製剤は腫れを軽減し、特にカンナビノイド強化型が最も顕著な改善を示しました。
この研究結果は、タイム由来のテルペン、特にCBDおよびCBGと組み合わせることで、炎症性皮膚疾患の管理に安全かつ効果的な局所アプローチを提供できる可能性を示唆しています。研究者らは、この併用戦略が、一般的でありながらしばしば管理が困難な皮膚疾患の治療に新たな治療法をもたらす可能性があると指摘しています。
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