このパイロット研究では、1-シクロプロピオニル-d-リゼルグ酸ジエチルアミド(1cp-LSD)のマイクロドージングが犬の不安を治療する可能性を調査しました。
単一症例研究は、1ヶ月間3日ごとに5µgの1cp-LSDを投与された重度の分離不安のある13歳の雌犬で実施されました。治療前、治療後、および治療後1ヶ月後に、検証済みの質問票を使用して不安を評価しました。
飼い主の愛着スタイルは、検証済みの尺度を使用して評価しました。治療後、犬の不安スコアは29(重度)から14(中等度)に大幅に減少しました。破壊的行動の減少と鳴き時間の短縮を特徴とする不安レベルの減少が観察されました。
この改善は治療後1ヶ月間持続しましたが、鳴き声の頻度は増加しました。これらの知見は、犬の不安の管理における1cp-LSDのマイクロドージングの潜在的な治療有効性を示唆しています。
しかし、対照群が存在しないため、観察された効果が1cp-LSDによるものか、飼い主のバイアスによるものか、あるいは犬の行動における自然な変動によるものかを判断することは困難です。
これらの知見を検証し、飼い主の愛着が犬の不安に与える影響をさらに探求するには、盲検化プロトコルとより大規模なサンプル数を用いた追加研究が必要です。
Reference : Evaluating the Potential of Microdosing 1cp-LSD for the Treatment of Canine Anxiety: A One-Month Case Study
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/40638522